詩片のアルセット

ようこそ、終わりかけた世界へ


 白い外套をなびかせて、フィラ(詩祈)が聖なる詩をうたう。
 アルセット(祈詩)――ハイベルニアの大地において、あらゆる奇跡をもたらす神秘のうた。
 彼女のアルセットは今にも完成しようとしている。
 六の根源詩を束ね、かつて存在したという神の力を再現する大いなる奇跡。
 彼女の視線は目前の、巨大な異形を真っ直ぐに見据えている。
 生白く、妖艶な、彫像にも似た半人半魚の異形。

 トート(亜神)である。

 トートはその手に携えた、長大な剣で詩祈を薙ぎ払わんとする。根源詩が完成すれば、トートとて無事では済まないのだから。
 しかし、詩祈にその剣撃は届かなかった。
 彼女の前に割り込んだ白銀の鎧。
 彼こそ詩祈を守る騎士。ジーク(宣誓騎士)である。
 そしてもうひとつの閃光、青銀の槍持つジークが宙空を駆け、トートの眷属を打ち倒す。
 ジーク達の守護を受けながら、詩祈は高らかに詩をうたいあげる。
 そして――



詩片のアルセットとは


「廃墟と詩のTRPG」それがアルセットです。
 廃墟と化した世界をめぐり、歪んだ都市を歩み、詩を紡ぎ、そして再び、旅に出る。
 貴女の旅に同行するのは、貴女を守護する騎士達。
 貴女の使命とは、歪んだ悲劇の殻に閉じこもったトートを解放すること。
 そしてアルセットとは、貴女だけが紡ぐことの出来る、神々の奇跡を再現する神秘の詩。
 ようこそ、この終わりかけた世界、ハイベルニアへ。
 貴女の帰還をお待ちしておりました。
 我らの唯一の希望、フィラたる貴女を。